アクセサリーの中でも、特別な想いや象徴的な意味を込めて身につけられることの多い指輪ですが、古くから言い伝えられた指輪の意味を知っている方は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、指輪の歴史や由来、結婚指輪の意味について解説し、なぜ指輪を着けるのかを深掘りしていきます。
大切な人へ指輪を贈るとき、指輪に込められた意味を知っていると、あなたの想いをより強いものとして伝えられるでしょう。
指輪の起源と歴史
指輪の起源は古代エジプトにさかのぼり、5000年ほど前から身につけられていたという説が広く知られています。
当初は葦やパピルスといった植物を編んで指に巻き付けることで、邪悪なものから身を守るおまじないとして用いられていたと伝えられています。
その後、古代エジプトでは金や銀を加工した装身具がつくられるようになり、この頃には現在に近い「装身具としての指輪」が存在していたと考えられています。
しかし、当時の金や銀は高級品であり、一般庶民にはほとんど手の届かない装飾品でした。
指輪を着けていたのは貴族や王族など一部の人達のみ。
その後、指輪文化は古代ギリシャや古代ローマへと広まり、現在の婚約指輪に近しい意味合いで指輪が贈られるようになったのです。
日本で指輪文化が一般的に普及したのは、明治時代。鎖国が終わり、西洋文化やキリスト教が流入したことで、上流階級を中心に指輪文化が広まり、次第に一般にも浸透していきました。
結婚指輪のルーツは?

指輪を結婚の約束の証とする習わしには、古い記録が残っています。
9世紀のローマ教皇ニコラウス1世は、866年にブルガリアへ宛てた書簡のなかで、婚約の証として花嫁に指輪を贈る慣習に触れています。
以降、各地に指輪の交換が広まり、やがて男女で指輪を贈りあう文化が一般的になっていったといわれています。
「愛」の象徴を意味する結婚指輪
結婚指輪には「愛」「約束」「絆」といった意味があります。
これは、指輪の円い形が「かけたところのない」「永遠に続く」などを連想させるからです。
円という形が「永遠」や「循環」を象徴するという考えは古くから各地にあり、そこから結婚の象徴として解釈されるようになったともいわれています。
古代ローマ時代の結婚は、今よりも家同士のつながりが重視され、指輪を贈ることは両家を繋ぐ契約に判を押すようなものでした。
しかし、結婚において個人の意見が尊重されやすい今は、昔からの文化が残りつつも「永遠の愛の証」という意味合いが強くなっているのではないでしょうか。
結婚指輪を左手の薬指に着ける理由
結婚指輪を左手の薬指に着ける理由にも、古い言い伝えが関係しています。
左手の薬指には心臓に直接つながる血管があるという考えは古くから伝えられており、ラテン語で「愛の血管(ウェナ・アモリス)」と呼ばれてきました。この言い伝えから、左手の薬指はほかのどの指よりも大切にされてきたといわれています。
時代は下って1614年、カトリック教会が定めた式次第の書「ローマ典礼儀式書(Rituale Romanum)」には、司祭から受け取った指輪を花嫁の左手の薬指にはめるという式文が記されています。
それ以前は右手の薬指に着ける地域もあり、左右どちらかは土地や時代によってさまざまだったようです。
指輪はなぜ着けるようになった?

はじめは、植物を編んでつくられた指輪の名残から「魔除け」として、金や銀の指輪があった頃には「権力の象徴」として着けられていました。
今でも「魔除け」や「権力の象徴」として指輪を着ける方もいますが、やはり色濃く残っているのは「婚約」や「結婚」のためです。
気が遠くなるほどの月日が流れた今も、当時の指輪の役目がそれほど変わっていないのは感慨深いですね。
現在では、指輪を着ける指ごとに、次のような意味づけがされることもあります。
| 左手 | |
|---|---|
| 親指 | 勇気、威厳 |
| 人差し指 | リーダーシップ |
| 中指 | 行動力、意志を強める |
| 薬指 | 恋の成就 |
| 小指 | 魅力アップ、お守り |
| 右手 | |
|---|---|
| 親指 | 信念、チャレンジ精神 |
| 人差し指 | 集中、積極性を高める |
| 中指 | 人との関係を円滑にする |
| 薬指 | 愛や絆を深める |
| 小指 | 幸運を引き寄せる |
まとめ|長い歴史を感じて指輪を着けよう
遠い昔から身につけられてきたと伝えられる指輪。
形は多少違えど今とそれほど変わらない意味合いを込めて、着けられてきました。
とくに結婚指輪は、昔から「愛」の象徴として、結婚する2人の願いが込められています。
指輪の円い形にも、左手の薬指に着ける習わしにも、それぞれ言い伝えられてきた理由があるのです。
指輪を身につけているかぎり、その想いと長い歴史が重なり合い、きっと忘れることはないでしょう。
由来にまつわる話は、ほかの記事にもまとめてあります。ジュエリーの名前と由来がわかる記事まとめもあわせてどうぞ。