Column
2026年08月15日
4月の誕生石といえば、まずダイヤモンド。ところが日本の誕生石一覧には、2021年からもう一石の名前が並んでいます。 それが、やさしいピンク色をしたモルガナイトです。透明な輝きで選ぶダイヤモンドとは、まったく違う選び方のできる石です。 ピンクのベリルが宝石名を得るまでと、4月の欄に加わるまでを順に整理します。 モルガナイトとは モルガナイトは、ベリル(緑柱石)のピンク〜桃色をした変種です。 ベリルは、色ごとに宝石名の変わる鉱物です。青いものがアクアマリン、緑がエメラルド。そしてピンクに付く名前が、モルガナイトです。 モース硬度は7.5〜8。リングにもペンダントにも仕立てられ、毎日の装いに無理なく入ります。 産地はマダガスカルのほか、ブラジル、ナイジェリア、アメリカ、モザンビークなど。世界のいくつもの土地で採れます。 マンガンが生むピンク、加熱が整えるピンク 色の違いをつくっているのは、結晶にごくわずかに混ざる元素。モルガナイトのピンクは、マンガンによるものです。 ひとくちにピンクといっても幅があり、淡く澄んだ色から、はっきりとした桃色まで表情が変わります。 白っぽい肌にも、日焼けした肌にもなじむ色合い。装いを選ばずに着けられるのが、この色の強みです。 市場に出ているモルガナイトの多くは、加熱処理を経ています。黄色みやオレンジみを取り除き、澄んだピンクを引き出すための工程です。 この処理でととのった色は恒久的なものです。 1910年に見つかり、その年の暮れに名が付きました マダガスカルでピンク色のベリルの産地が見つかったのは、1910年のこと。このときの石は、まだ「ピンクベリル」と呼ばれていました。 「モルガナイト」という名前が提唱されたのは、同じ1910年の12月5日。ニューヨーク科学アカデミーの会合で、ティファニーの宝石学者ジョージ・フレデリック・クンツが提案しました。 名前の由来になったのは、アメリカの金融家ジョン・ピアポント・モルガン。その名への敬意から、この宝石名が選ばれました。 人の名にちなんだ宝石名が、そのまま100年以上使われています。モルガナイトという呼び名には、そんな来歴があります。 2021年、63年ぶりに誕生石が改訂されました この改訂を行ったのは、全国宝石卸商協同組合。日本ジュエリー協会をはじめとする団体も、これに賛同しています。 一覧が改まったのは2021年12月20日。63年ぶりの改訂でした。 63年といえば、ひと世代をまるごと超える長さ。ジュエリーを選ぶ側から見れば、ずっと同じ顔ぶれが続いていたことになります。 このとき新しく加わったのが、10石です。 10石の顔ぶれは、アイオライト、アレキサンドライト、クリソベリル・キャッツ・アイ、クンツァイト、ジルコン、スピネル、スフェーン、タンザナイト、ブラッドストーン、モルガナイトです。 改訂を経て、日本の誕生石は全部で29石になりました。月によっては、3つや4つの石が並びます。 4月の欄に書き加えられたのは、モルガナイトの1石。ダイヤモンド1石だった4月は、この日から2石になりました。 モルガナイトは4月の誕生石 いまの4月の誕生石は、ダイヤモンドとモルガナイトの2つです。透きとおる白い輝きと、やわらかなピンク。同じ月に、性格の違う2石が並んでいます。 モルガナイトの石言葉は「愛情」「優美」「清純」の3つ。色合いのやさしさに、そのまま重なる言葉が並びます。...
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2021年に加わったピンク|4月の誕生石モルガナイトの石言葉を解説