「モーブッサンって、聞いたことはあるけれど――」。そう感じる方は、きっと少なくないはずです。ブシュロンやヴァンクリーフ&アーペルと同じヴァンドーム広場に本店を構えながら、日本ではまだ知る人ぞ知る存在。だからこそ、感度の高い著名人たちはすでにこの名前を選んでいます。
本記事では、1827年パリ創業の名門メゾン「モーブッサン(Mauboussin)」を愛した国内外の有名人を、約200年の歴史とともに紐解いていきます。
モーブッサンとは|1827年パリ創業、「愛の儀式の司祭者」と呼ばれるメゾン
物語の始まりは1827年、パリ。ロシェ氏という宝石職人が、ルー・ド・グルネタの一角に小さな工房を構えたところから、このメゾンの歴史は静かに動き出しました。
工房は二代目のジャン=バティスト・ヌーリーへと受け継がれ、1878年のパリ万博で銅メダルを受賞。技術力が国際的にも認められはじめます。そして1883年、ひとりの見習い職人が工房の門を叩きました。後にメゾンの名前そのものとなる、ジョルジュ・モーブッサンその人です。
1925年パリ万博での金賞、そしてヴァンドーム広場へ
ジョルジュは1922年に自身の名を冠したブランドへと再出発。1925年のパリ万国装飾美術博覧会では、カラーストーンを大胆に組み合わせた革新的なデザインで金賞に輝きました。色石をダイヤモンドと等価に扱うこの審美眼は、現在のコレクションにも脈々と受け継がれています。
そして1946年、ついに本店をヴァンドーム広場20番地へ。ブシュロン、ヴァンクリーフ&アーペル、ショーメ、メレリオ・ディ・メレーと並び、パリ5大宝飾「グランサンク」の一角に名を連ねることになります。
「Maitre de Ceremonie de l'Amour(愛の儀式の司祭者)」
モーブッサンには、もうひとつ特別な異名があります。「Maitre de Ceremonie de l'Amour」――愛の儀式の司祭者。
コレクション名を見ればその意味がよくわかります。Le Premier Jour(最初の日)、Chance of Love(愛のチャンス)、Valentin for You(あなたへのヴァランタン)、Couleur d'Amour(愛の色)。並んでいる言葉のすべてが、愛にまつわるフランス語。プロポーズ、結婚記念日、出産、卒業。人生の節目で交わされる感情そのものを、宝石という形に閉じ込めるメゾンです。
ハリウッド黄金期とモーブッサン|大女優たちが選んだ宝石
20世紀前半、モーブッサンはアメリカの宝飾会社トラベール&ホーファーと提携し、ハリウッドの華やかな世界へと進出します。スクリーンを彩った大女優たちの首元や指先にも、このメゾンの輝きが宿りました。
マレーネ・ディートリッヒが愛したエメラルド・カボション
なかでも有名なのが、銀幕の女王マレーネ・ディートリッヒ。彼女が深く愛したのは、トラベール&ホーファー=モーブッサン期のエメラルド・カボションを贅沢に使ったジュエリーでした。映画の撮影現場でも私生活でも、彼女はこれらの宝石を身につけ続けたと伝えられています。
宝石を「衣装」ではなく「自分の一部」として身につける姿勢――ディートリッヒほどそれが似合った女優は、後にも先にも数えるほどしかいません。
グレタ・ガルボ、ポーレット・ゴダード、オードリー・ヘプバーン
モーブッサンの顧客リストには、他にも錚々たる名前が並びます。
「神秘の女王」と呼ばれたグレタ・ガルボ。チャップリン夫人としても知られたポーレット・ゴダード。そして、永遠のアイコンであるオードリー・ヘプバーン。彼女たちもまた、モーブッサンに信頼を寄せた著名な顧客の一人でした。
立ち居振る舞いも、選ぶ言葉も洗練された女性たちが、なぜこのメゾンを選んだのか。控えめでありながら品格を失わない、フランスならではの審美眼に共鳴したからにほかなりません。
グレース・ケリー、1955年カンヌのヴァンドーム・ブローチ
そしてもうひとり、忘れてはならない女性がいます。モナコ公妃となる前のグレース・ケリーです。
1955年のカンヌ国際映画祭で、彼女が選んだのはモーブッサンの「ヴァンドーム・ブローチ」。1951年に制作されたこの作品は、ヴァンドーム広場に佇むパリの街灯をかたどった18Kゴールドのブローチです。アメリカ人女優がフランス文化の象徴であるヴァンドーム広場そのものを身につけたというストーリーは、いま振り返ってもなお気持ちが高ぶります。
王族たちにも愛されたメゾン
スクリーンの外でも、モーブッサンは特別な存在でした。エジプト王妃ナズリ、インドール藩王ヤシュワント・ラーオ・ホルカール2世。世界各地の王族たちもまた、このメゾンに自身の宝石をオーダーした顧客として記録されています。
矢田亜希子さん着用で話題|Le Premier Jour ペンダント
時代を現代へと戻しましょう。日本国内では、女優の矢田亜希子さんがテレビ番組でモーブッサン「Le Premier Jour(ル・プルミエ・ジュール)」のペンダントを着用していたことが話題になりました。
「Le Premier Jour」はフランス語で「最初の日」を意味するコレクション。出会いの日、入籍の日、子どもが生まれた日――人生のなかで「あの日から、すべてが始まった」と振り返るような大切な瞬間に寄り添うコンセプトです。
代表作のひとつであるLe Premier Jour ペンダントは、K18イエローゴールドのチェーンに小さなダイヤモンドが揺れる、シンプルで品のあるデザイン。デコルテをやさしく彩るサイズ感は、Tシャツにもブラウスにも自然に馴染みます。価格や仕様の詳細は、下のカードからご確認いただけます。
矢田さんがどのシーンでどう身につけていたか――その詳細は、別記事「矢田亜希子さん着用|Le Premier Jour ペンダントの魅力(近日公開予定)」で詳しくご紹介しています。
著名人がモーブッサンを選ぶ、4つの理由
ハリウッド黄金期の大女優から現代の女優まで、時代を越えて愛され続けるモーブッサン。その理由を、4つの視点から整理してみました。
理由1|ヴァンドーム広場の正統性
パリの中心、ヴァンドーム広場20番地。世界中の宝飾愛好家が「いつかは訪れたい」と憧れるこの場所に本店を構えていること自体が、モーブッサンの揺るぎない格を物語っています。約200年という歴史の重みは、一朝一夕には築けません。
理由2|「手の届くグランサンク」という希少なポジション
そして、ここがとても重要なポイント。モーブッサンはグランサンク5社のなかで、もっとも幅広い価格帯のコレクションを展開しています。
HARADA Jewelry Onlineの取り扱いで見ても、ペンダントは18万円台から。20万円台から本格的なフレンチジュエリーが手に入る――この価格設定は、グランサンクの他のメゾンではなかなか見つかりません。ヴァンドーム広場の正統性を保ちながら、若い世代にも手が届く。そんな稀有なポジションを築いているのが、モーブッサンというブランドです。
理由3|「愛の宝石商」というブランドDNA
前述のとおり、モーブッサンのコレクション名はすべて愛にまつわるフランス語。
Le Premier Jour、Chance of Love、Toi Eternelle Mon Amour(永遠にあなたへ)、Valentin for You、Couleur d'Amour……。ジュエリーを選ぶという行為が、そのまま「相手への気持ち」を選ぶ行為になる。プロポーズや記念日のギフトとしてこのブランドが繰り返し選ばれるのは、こうしたストーリーの強さがあるからです。
理由4|カラーストーンの革新性
1925年のパリ万博で金賞を受賞したのは、伝統的な宝飾の世界にカラーストーンの大胆な配色を持ち込んだから。その遺伝子は今もコレクションに息づいています。
シトリンの黄、ブルートパーズの透明感、ローズ・ド・フランスの淡い紫。色石をダイヤモンドと並列に扱う美学は、Couleur d'AmourやSoleil d'Eteといった現行コレクションのなかにも色濃く感じられます。
HARADA Jewelryで出会えるモーブッサンのコレクション
HARADA Jewelry Onlineでは、モーブッサンの主要コレクションをシリーズ別にご紹介しています。お好みに合わせて、ぜひゆっくりとご覧ください。
ブライダル系|愛の儀式に寄り添うコレクション
Le Premier Jour、Chance of Love、Toi Eternelle Mon Amour、Odeon d'Amour、Un Printemps 1930。プロポーズや結婚記念日に選ばれる、メゾンの真骨頂とも言えるシリーズ群です。
→ モーブッサンのブライダル系コレクションガイド
カラーストーン系|パリ万博金賞のDNAを受け継ぐ色彩美
Couleur d'Amour、Soleil d'Ete、Joli Petit Minois、Petit Visage d'Amour。シトリンやブルートパーズなど多彩な色石を、ダイヤモンドと組み合わせて仕立てる遊び心あふれるコレクション。
→ モーブッサン クルール・アルルカン(カラーストーンコレクション)
エレガント日常系|毎日にそっと品格を添えるライン
Mes Nuances a Toi、Valentin for You、French Valentine、Le Vice et la Vertu。毎日のオフィスや食事会など、デイリーシーンに上質さを添えるラインです。
→ モーブッサンのエレガント日常系コレクションガイド
よくあるご質問
Q1|モーブッサンはどこの国のブランドですか?
フランスのブランドです。1827年にパリで創業し、現在はヴァンドーム広場20番地に本店を構えるグランサンク(パリ5大宝飾店)の一角を担っています。
Q2|モーブッサンの価格帯はどのくらいですか?
HARADA Jewelry Onlineでの取り扱いは、税込15.5万円から198万円ほど。グランサンクの中ではもっとも幅広い価格帯で、20万円台からヴァンドーム広場の本格ジュエリーが楽しめます。
Q3|モーブッサンを着用している芸能人はいますか?
国内では、矢田亜希子さんがテレビ番組でLe Premier Jourを着用していたことが話題になりました。海外ではマレーネ・ディートリッヒ、グレタ・ガルボ、オードリー・ヘプバーン、グレース・ケリーなど、ハリウッド黄金期の大女優たちが顧客として知られています。
Q4|モーブッサンの結婚指輪は人気ですか?
フランスでは「愛の儀式の司祭者」の異名を持つ、ブライダルの名門。Le Premier Jour、Chance of Love、Toi Eternelle Mon Amourなど、愛をテーマにしたコレクションが豊富に揃っています。
Q5|モーブッサンのジュエリーは資産価値がありますか?
グランサンクとしてのブランド力、K18ゴールドと認定天然ダイヤモンドの品質基準。約200年の歴史を持つヴァンドーム広場の正統派メゾンとしての評価は、長く安定して支持されています。
モーブッサン全体を知りたい方へ
各コレクションの特徴やデザインの違いをもっと俯瞰して知りたい方には、特集記事「モーブッサン全コレクション早わかりガイド」もあわせてご覧いただくのがおすすめです。
HARADA Jewelry Onlineは創業90年以上。最大100回までの無金利ローンに対応しており、月々3,000円からお求めいただけます。「いつかヴァンドーム広場のジュエリーを」という気持ちを、無理のないかたちで叶えていただけます。