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Column

銀色のチェーンに、クリソベリル・キャッツアイの黄緑色の楕円の石と、縦に並ぶ3つの小さな白くきらめく石が付いたペンダントを白い背景に置いた様子
2026年08月15日
光の帯はなぜ現れるのか|2月の誕生石クリソベリル・キャッツ・アイを解説
石のなかに、すっと一本の白い光の帯。誕生石一覧の2月の欄に、アメシストと並んで入っているのがクリソベリル・キャッツ・アイです。 猫の目を思わせるこの見え方が、そのまま宝石の名前になりました。日本の誕生石に加わったのは2021年のこと。2月に並ぶ2つのうち、あとから仲間入りしたほうの石です。 クリソベリル・キャッツ・アイとは クリソベリルという鉱物のうち、シャトヤンシー(猫目効果)を示すものだけに付く呼び名。それがクリソベリル・キャッツ・アイです。同じクリソベリルでも、光の帯が現れなければこの名前では呼ばれません。 つまり宝石名の条件になっているのが、あの一本の帯なのです。 色は金色を帯びた蜜色から、緑がかった黄色、褐色を帯びた緑まで。黄色から緑にかけて幅があり、暖かみのある色調が並びます。 名前は「黄金」から|金緑石と猫目石 クリソベリルの語源は、ギリシャ語の chrysos(黄金)と beryllos。黄金という言葉が入っているとおり、金色を帯びた色合いがこの石の出発点になっています。 和名も2つあります。鉱物としてのクリソベリルが金緑石で、そのなかで光の帯が現れるものが猫目石です。 色と、光の帯。呼び名をたどるだけで特徴がわかる石です。 古くから知られる産地、スリランカ 産地として古くから名前が挙がるのが、スリランカ。かつてセイロンと呼ばれていた島です。 最上質のクリソベリル・キャッツ・アイが採れる場所として、長いあいだ知られてきました。産地の名前を覚えておくと、石を選ぶときの手がかりになります。 猫の目の帯をつくる、針状のインクルージョン 光の帯の正体は、石の内部にあります。微細な針状のインクルージョン(内包物)が、同じ向きにそろって平行に並んでいるのです。 この針の列に光が当たると、反射がひとすじに集まります。石の表面に浮かび上がって見えるあの白い帯は、内部の並びが生んだ光の集まりです。 帯が現れる向きにも決まりがあります。光の帯は、内部の針が並ぶ向きと直交して姿を見せるのです。 針が縦にそろっていれば、帯は横向き。石のなかの、目には見えない列の方向が、そのまま表の見え方を決めています。 石のなかの内包物は、ふだんなら気になってしまう存在です。ところがクリソベリル・キャッツ・アイでは、その内包物が、この石を成り立たせています。 光の当て方で色が分かれる「ミルク&ハニー」 光を当てると、帯の両側で色が違って見えることがあります。この見え方には「ミルク&ハニー」という呼び名が付いています。 ミルクとハチミツ。並べて呼ぶだけで、どんな対比なのかが伝わってくる名前です。宝石の呼び名のなかでは、めずらしく身近な言葉づかいです。 帯そのものだけでなく、その両脇の見え方にまで名前が付いている石。それだけ細かく見つめられてきた歴史がある、ということでもあります。 ダイヤモンドとコランダムに次ぐ硬さ クリソベリル・キャッツ・アイのモース硬度は8.5。宝石のなかでも、とりわけ硬い部類に入ります。 上にあるのはダイヤモンド(10)と、ルビーやサファイアが属するコランダム(9)だけです。地表で見つかる鉱物としては、3番目に硬い部類にあたります。 硬いということは、擦り傷が付きにくいということ。手を動かすたび何かに触れるリングでも、無理をせずに付き合っていける石です。 クリソベリル・キャッツ・アイは2月の誕生石... 続きを読む...