冠婚葬祭はもちろん、フォーマルなシーンでも欠かせない真珠。
クレオパトラが酢に溶かして飲んでいたという伝説も残るほど、人類が古くから愛してきた宝石のひとつです。
とろみのある上品な光沢を持つ真珠ですが、市場に流通する真珠の多くは”調色”と呼ばれる色味を整える加工が施されています。
一方で、その加工を行わない”無調色”(ナチュラルホワイト)も存在します。
それぞれの違いと良さについて、詳しく見ていきましょう。
調色と無調色の違いはなに?調色加工をすることでどんな効果があるの?

アコヤ貝から真珠を採り出したあとに行われるのが”下処理”です。
貝についた汚れをとるこの処理は、すべての真珠に行われます。
次に”調色”という加工を施しますが、この段階で調色を行わないのが”無調色”。
そもそも調色とは、字の如く「色を調える」という意味です。
染めることが目的ではなく、真珠層の表面や層間に処理を施して、本来の色味や干渉色を引き立てる加工のことを調色と言います。
そこでひとつお伝えしたいのが、調色をしたからといって真珠自体の品質や価値が下がるわけではない、ということ。
調色自体が良くないことだと思われがちですが、店頭に並ぶピンク系のアコヤ真珠は、ほとんどが大なり小なり調色されています。
覚えておきたい真珠の『干渉色』と『実体色』!真珠本来の色を知ろう
上記のとおり、市場に出回るほとんどの真珠が調色を行っています。
それでは、真珠本来の色とはどのようなものなのでしょうか。
あの独特の光の正体は、「干渉色」と「実体色」という2つの色が複雑に混ざりあってできているのです。
干渉色とは
主に光の反射によって作られる色のこと。
無色透明なはずのシャボン玉が、光によって虹色に輝くのを想像していただけるとわかりやすいかと思います。
色味は主に下記3色に分類されます。
・グリーン系
・ピンクグリーン系
・ピンク系
シャボン玉は薄い膜一層だけで光を屈折させますが、真珠はその層が何千層も折り重なっているイメージ。
さらに複雑な干渉を繰り返して、オーロラのような輝きを放つのです。
実体色とは
いっぽう実体色とは、真珠が本来持っている色のことを指します。
実は、採ったばかりの真珠は黄色(クリーム色)系がほとんど。
私たちがよく見かけるホワイトやピンクは、地の黄味が少ないものを厳選しているのです。
また、真珠層の形成過程や貝が持つ色素の影響によって、ブラックやグリーン系の色味が現れることもあります。
さらに、地の黄味が強いものはゴールド系とも呼ばれています。
色味が不自然に強いものは、過度に調色(着彩)されている可能性も。
実際に店舗で見て確かめると安心です。
調色と無調色それぞれの真珠の良さとは?

実体色を整え、本来の色を最大限に引き出すために施される”調色”。
仕上がりの色味は調色と無調色で変わりますが、それぞれに良さがあります。
調色された真珠の良さ
調色された真珠は、上品に輝くピンクの色味が特徴的。
一度見ると、その優しい色合いに惹かれてしまいますよね。
調色はあまり良くないという声も耳にしますが、真珠本来の美しさを引き出すための伝統的な技法です。
私たちが店頭で目にするほとんどの真珠には、調色が施されています。
ただ、安価な真珠だと調色が過度に行われて、本来の輝きを失っているものも。
汎用性があり長く使えるジュエリーですので、予算の許す範囲で、信頼できるお店のものを選びたいところです。
無調色の真珠の良さ
いっぽう無調色は、黄味をふくんだクリーム系のナチュラルホワイトが特徴的。
貝から採り出したそのままの姿だと思われがちですが、調色を施す前の下処理を行ったもののことを言います。
現在市場に出回っているほとんどの真珠に調色が施されているため、無調色の真珠に出会えたらラッキー。
ナチュラルなその輝きを、ぜひ手に取って確かめてみてくださいね。
まとめ|調色真珠と無調色真珠はどちらも素晴らしい

調色も無調色も、真珠そのものの価値を上げたり下げたりするものではありません。
だからこそ、選ぶときの決め手になるのは「どちらの色味が好きか」。
ピンクのやわらかな血色感が好きなら調色、素材そのままの温かみが好きなら無調色。
そんなふうに、好みで選んでしまって大丈夫です。
ナチュラルホワイトは、ものによってはマットな印象になることも。
無調色を扱っている専門店で、実物を見てから決めると安心ですね。
海の中で育った宝石、真珠。
とろんとやわらかなその姿は、1本持っているだけでどんなシーンにも寄り添ってくれます。
代々受け継いでいける一生ものだからこそ、じっくり選んでみてください。
色の好みで選ぶなら、ほかのパールの表情も気になってきますよね。色から選ぶならどのパール?もあわせてチェックすると、選ぶ楽しさがぐっと広がりますよ。