1860年にスイスで生まれた時計とジュエリーのメゾン、Chopard(ショパール)。創業者は、24歳の時計職人ルイ=ユリス・ショパール。懐中時計の精密なものづくりから始まった歴史は、160年を超えて続いています。そしてミッレミリア、カンヌ国際映画祭、007——ヨーロッパを代表する舞台が、こぞってこのメゾンをオフィシャルパートナーに選び続けています。
なぜショパールなのか。その答えは、華やかな受賞歴よりも、メゾンの内側——家族経営が守り抜いてきた精神にあります。ショパールというブランドの歴史と魅力を、順にご紹介します。
家族の精神——家族経営が守るメゾンのかたち

ショパールは、宝飾メゾンでは珍しい家族経営のブランドです。1963年、カール・ショイフレ3世が妻カリンとともにメゾンを引き継ぎ、その発展の基盤を築きました。以来、世代を超えて経営のバトンが渡され、現在も一族が共同社長としてメゾンを率いる、正真正銘のファミリービジネスです。
ブランドコンセプトに掲げる「家族の精神」は、社内だけに向けられたものではありません。職人、取引先、そしてジュエリーを手にするお客さま——メゾンに関わるすべての人へ向けられています。国際的なイベントが何十年もパートナーとしてショパールを信頼し続けるのも、この一貫した誠実さがあってこそ。肩書きや規模ではなく、人としての付き合い方が選ばれているのです。
独立精神——企画から製造まで自社一貫
家族経営だからこそ守れるものが、もうひとつあります。独立精神です。
ショパールは、企画から製造までを自社で一貫して手がけるメゾン。1978年には自社の鋳造工房を構えてゴールドを自分たちの手で鋳造する体制を整え、のちにフルリエの自社マニュファクチュールで時計のムーブメント製造まで手がけるようになりました。ジュエリーや腕時計の部品ひとつにも自分たちの手と目を通す姿勢が、技術力と品質への信頼を支えています。
外部資本の意向に左右されず、つくりたいものを、納得のいくつくり方で。この自由こそ、家族経営という体制がメゾンにもたらした、いちばんの財産かもしれません。
ミッレミリアとの絆——1988年から続くパートナーシップ
ミッレミリア(Mille Miglia)は、世界で最も美しいクラシックカーレースと言われるイタリアの伝統的なレース。ショパールは1988年から、そのオフィシャルパートナー兼オフィシャルタイムキーパーを務めています。
きっかけは、共同社長カール=フリードリッヒ・ショイフレのクラシックカーへの深い愛情でした。以来、レースの名を冠した「ミッレミリア」コレクションの時計を発表し、エディションを重ねながら絆を深めてきました。ビジネスの契約というより、家族の趣味と情熱から始まった関係。いかにもショパールらしいパートナーシップの結び方です。
カンヌ国際映画祭とパルム・ドール
ショパールとカンヌ国際映画祭の物語は、1997年に始まりました。当時の映画祭ディレクター、ピエール・ヴィオ氏がキャロライン・ショイフレ氏と出会い、最高賞「パルム・ドール」のトロフィーの再デザインを依頼したのです。
新しいパルム・ドールは1998年の映画祭のクロージングセレモニーでお披露目され、同年からショパールはカンヌ国際映画祭のオフィシャルパートナーに。以来、パルム・ドールを制作する唯一のジュエラーとして、映画の祭典を輝きの面から支え続けています。世界中の映画人が夢見るあの黄金の棕櫚が、ショパールの工房から生まれていると思うと、メゾンの見え方が少し変わりませんか。
007とショパール——『ノー・タイム・トゥ・ダイ』

2021年に公開された「007」シリーズ『ノー・タイム・トゥ・ダイ』では、ショパールがオフィシャルパートナーを務めました。劇中では、パロマ役のアナ・デ・アルマス氏がショパールのハイジュエリー「グリーンカーペットコレクション」から3点のモデルを身につけて登場。激しいアクションのさなかでもきらめきを失わないその姿は、ボンドガールの凛とした美しさそのものでした。
このパートナーシップに合わせて発表されたのが、「ハッピーハート」を再解釈した「ハッピーハート ゴールデンハート」コレクション。ハートのモチーフには、強さと決意を併せ持つ007のヒロイン像が重ねられています。
まとめ|ショパールの魅力は、家族の精神が生む誠実さ

ミッレミリアも、カンヌも、007も。世界の檜舞台がショパールを選び続ける理由は、突き詰めればひとつに行き着きます。家族経営が守り抜いてきた、人と仕事への誠実さです。
一族の情熱から始まった関係を、何十年もかけて大切に育てていく。その姿勢は、ジュエリーのつくり方にも、身につける人への向き合い方にも、そのまま表れています。
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